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しのばず自然観察会ニュースレター2014年分
しのばず自然観察会より 2014-10 2014.11.16

会事務所移転について
 
前号、前々号で紹介した会の事務所(連絡先)の移転について、10月の例会(野外活動)で規約改正が承認され、移転が決定しました。11月16日付で、事務局(連絡先)の移転をしますので、以降、会への連絡は下記の代表者宅へお願いします。

しのばず自然観察会規約の変更  1.この会を「しのばず自然観察会」という。   会の事務所(連絡先)を、台東区池之端4-23-2-603(猪狩方)とする。
 →1.この会を「しのばず自然観察会」という。   会の事務所(連絡先)を、台東区谷中3-1−9 小川潔方 とする。

2014年12月の活動  不忍池の水鳥観察と調査

その1 水鳥観察と調査の練習
と き:12月7日(日) 雨天実施
集 合:午前10時、東京メトロ(地下鉄)湯島駅根津寄り改札口 持ち物 筆記用具、双眼鏡、弁当、飲み物、雨具、敷物
参加費 200円  
  12月の活動その1は、不忍池の水鳥観察をゆっくり時間をとって行い、個体数調査の練習も行います。この種類(雄または雌)なら確実に見分けられるという鳥を決め、本番の調査に臨みます。

その2 水鳥個体数調査
 と き:12月21日(日) 雨天実施
集 合:午前9時、不忍池弁天堂脇の藤棚 持ち物 筆記用具、双眼鏡、弁当、飲み物、雨具、敷物、あれば計数器
参加費 調査なので無料  
  9時30分に上野動物園が開くと同時に不忍池の各池で一斉にカウント調査を始めます。担当する種類(雄・雌)を決めるので、遅刻しないように。 昼に上野動物園内で集計をします。動物園入園料は、会で負担します。65歳以上の方は割引があるので、年齢を証明するものを持参してください。  1981年から続けている年末カウントです。1991年をピークに、長期に渡るカモ類の個体数減少は止まるのでしょうか。

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しのばず自然観察会のHPは、OCNのサービス終了のため、近く移動する予定です。

2014年10月の活動 上野公園散策 より
 
   10月19日(日)、行楽日和のなか、15名の参加で上野公園を歩きました。まず、不忍池の蓮池南端(水上音楽堂脇)で、大きなコイにまじってライギョ(雷魚)を見ました。頭の半分をかじられた状態で、何もなかったかのように悠々と泳いでいました。
   カモはオナガガモ、ハシビロガモ、カルガモ、キンクロハジロが見られ、前2種は換羽途中のオスが混じっていました。ボート舎には、折から上野公園内でデング熱のウイルスを持った蚊に刺された事故があったため、「蚊にご注意!」の警告文が張られていました。アシの穂波が揺れ、植栽のマコモも目立たないけれど穂を伸ばしていました。ただ、トンボ類が全く見られません。以前なら、こんな上天気の日にはアカトンボが飛び交っていましたのに。
  石段を上がって清水堂へ。近年植えられた、くるっと幹が輪を描くマツが清水の舞台の前に立っています。幹は布がぐるぐる巻きになっています。江戸時代の錦絵をモデルにして、この輪の中に弁天堂が見えるという設定です。でも何か変です。幹を輪のように曲げるには、小さいうちから曲げていく必要があるでしょう。そうであれば、何十年も前からこの木を仕立てなければなりません。輪の部分は全部布が巻いてあるので幹の様子が見られませんが、どうも輪だけくっつけたように見えます。もしかすると、ここだけ作り物かも知れません。
  途中、ツマグロヒョウモンのオスを見て散策を続け、寛永寺で解散しました。

会創立40周年事業について

 
前々号の通信より、会の歴史の草稿を通信別刷として配布し始めました。内容への注文、訂正、補足、また、関連する思い出などをお寄せください。また、加藤千鶴子会員による不忍池の水鳥ガイド絵もほぼ完成し、1月に最終確認をする予定です。

長島充 版画展 日本の野鳥‐The Boirds of Japan-in 本郷 御案内

 12月4日(木)〜13日(土)12時-20時 日曜休み 6日は18時、13日は17時まで ギャラリー愚怜 東京大学赤門斜め向かい(地下鉄本郷3丁目下車徒歩5分、和菓子の扇屋と本郷郵便局の間。文京区本郷5-28-1)  野鳥の会会員で版画家の長島充さんの日本の野鳥シリーズ近作・新作約20点展示。



しのばず自然観察会より 2014-09 2014.10.19

会事務所移転について
 
前号で紹介した会の事務所(連絡先)の移転について、9月の例会(野外活動)で次のように確認しました。10月までに異議等がなければ、規約改正を承認して事務局を移転させることにしました。10月17日現在、異議等は届いていません。

2014年11月の活動  落合川と南沢湧水群散策

 と き:11月16日(日) 雨天中止
 集 合:午前10時、西武池袋線東久留米駅改札口前 緑の旗が目じるし
 持ち物 筆記用具、双眼鏡、弁当、飲み物、雨具、敷物 参加費 200円 
  坂部嗣雄さんが案内を引き受けてくださいます。

 11月の活動は、都内で唯一、『平成の名水100選』に選ばれている「落合川と南沢湧水群」を訪ねます。東久留米駅から落合川に出ます。周辺の湧水地、竹林公園や南沢緑地をたずね、都立六仙公園で昼食の予定です。午後は落合川に沿って東久留米駅(午後2時半頃)に戻ります。さわやかな季節となり、冬鳥も期待できそうです。

2014年9月の活動 野川公園と周辺散策 より

 秋晴れの日曜日、新小金井駅に11名が集まりました。街中を抜け坂を下り野川公園に至りました。途中、線路沿いにススキや外来植物のオオブタクサ群落、シラカシのドングリなどが見られました。  
  野川公園では、自然観察園になっている囲われた園地に秋の花々が咲いていました。キバナアキギリ、ツリフネソウ、キツリフネ、ヤブラン、ヒガンバナ、シロネ?、白花ヒガンバナ(園芸品種かも知れませんが)。なかでもヒガンバナの群生は見事でした。まだ咲き初めで、咲きがらが全くなく、日差しを受けて、オレンジ色に輝いていました。実ものでは、ムラサキシキブ、コシロシキブ(コムラサキの白い実の品種)、ヌスビトハギ?。
  観察園の入り口付近の野川の岸辺にツマグロヒョウモンのメスが着地しました。草の根元に潜り込んでいきます。ときどき腹を曲げるので、どうやら産卵しているようです。
  日向は暑いくらいで、野川公園の日陰を選んで昼食をとりました。ここから野川を下流へ向って有志で歩きました。前回と違って、カワセミには会えませんでしたが、関東の都会では珍しいハシボソガラスを見ました。河の中にはカルガモやコサギが見られ、川辺には外来植物のアレチウリが花をつけ、トビイロスズメ(蛾)?の幼虫(いわゆる芋虫)がクズの葉についていました。

会創立40周年事業について

 会の歴史を小川が書くことになり、前号の通信より、草稿を通信別刷として配布し始めました。内容への注文、訂正、補足、また、関連する思い出などをお寄せください。 また、加藤千鶴子会員による不忍池の水鳥ガイド絵も準備中です。

   しのばず自然観察会今後の予定  
 
12月7日(日)不忍池水鳥個体数調査
 10時地下鉄湯島駅根津寄り改札口(地下)
  12月21日(日)不忍池水鳥個体数調査 8時45分不忍池弁天堂横藤棚
  1月11日(日)予定 公開上野公園・不忍池野外観察会


しのばず自然観察会より 2014-08 2014.09.21

会事務局移転についてのご相談
 
長く事務局を担当されてきた猪狩会員が高齢・病気のため、事務局を代表者(小川)宅へ移転することについて、8月例会で話しあいました。会規約上は、「1.この会を「しのばず自然観察会」という。会の事務所(連絡先)を、台東区池之端4-23-2-603(猪狩方)とする。」「12.本規約の改廃については、定例会に提案し、検討ののち決定する。」となっていて、規約改正が必要です。かつて、代表者宅から猪狩会員宅へ移転した時の手続きに習い、今回も会員からの異議や提案などを受けて例会(10月の活動日、雨天で実施できないときは11月)で検討の上、決定したいと思います。ご意見等を代表小川潔まで文書でお寄せください。 〒110-0001台東区谷中3-1-9 E-mail: ogawak@view.ocn.ne.jp

会創立40周年事業についての相談 
会の歴史を小川が書くことになりました。別刷の草稿を順次お届けしますので、現・元会員、関係団体の方々の気持ちを組み込んで皆でつくっていくことにしたいので、ご意見・ご提案などを小川までお寄せください。


2014年10月の活動  上 野 公 園 散 策
 と き:10月19日(日) 雨天実施
集 合:午前10時、東京メトロ(地下鉄)湯島駅根津寄り改札口
持ち物 筆記用具、双眼鏡、弁当、飲み物、雨具、敷物 参加費 200円
10月の活動は、秋の上野公園散策です。終了後、谷中の作業所で通信の発送、会40周年記念事業の検討を行います。

2014年8月の活動 
不忍池 蓮見 より

 台風12号の接近で、小雨もようの10日(日)、台東区生涯学習講座「上野公園の自然と環境」(講師・小川潔で6−7月に実施)受講者の有志も参加して蓮池に24名が集いました。5月22日から77月20日まで断続的に雨の日が続いたので、ハスの開花が心配でしたが、この日は見ごろとなりました。ハスの花の中心にあるめしべの集合が乗っている部分(花托・のちに蜂の巣のようになる)にアブがとまっていました。
 
 今春に造られた蓮池南端の浮橋でコの字に囲まれた水域の内側に鉢に植えて沈められたハスのいろいろな品種は、ほとんどが葉を出さず、枯れてしまったようです。水面に浮いて見える葉は自生種のものです。花の変化を競う品種が弱いのか、植え方のミスかは不明です。 

 弁天堂後ろの蓮池・動物園池(弁天池部分)を分ける橋と堰のあたりに、ミシシッピーアカミミガメのほかにクサガメとイシガメが見られました。また、ボート池の柵のロープにつかまって、小雨の中で魚を漁るコサギがいました。 

 上野動物園西園に入って動物園池を半周するあたりから雨が時折はげしくなり、屋根のあるところで昼食、小雨になってから園内の旧清水谷に残るタブの大木を確認に行きました。サル山やゾウ舎の裏(下)の斜面(人工地盤化していて気づかないかも)に残る大木は、5mほどの高さで太い幹が切られたあと、幹から枝が伸びてこんもりした木に復活していました。そのあと、旧水路をたどりました。



しのばず自然観察会より 2014-07 2014.08.10

2014年9月の活動  野川(調布・三鷹)流域歩き と き:9月21日(日) 雨天中止 集 合:午前10時、京王多摩川線新小金井駅前 緑の旗が目印   (JR中央線武蔵境乗り換え9:30、9:42、9:54 新小金井駅へひと駅所要時間2分) 持ち物 筆記用具、双眼鏡、弁当、飲み物、雨具、敷物 参加費 200円 9月の活動は、一昨年に訪ねた野川を、野川公園を起点に下流に向けて歩きます。 野川公園の湿地桟道、大沢緑地の湿地、途中の水車などが見どころとなります。帰りは野川の途中からバスで、三鷹・武蔵境・府中・調布方面に出られます。

2014年6月の活動 上野公園・不忍池 自然と歴史的環境めぐり より 豪雨が続いた後の8日(日)、雨もようの上野公園めぐりに21名が参加、暑くなく寒くなくのコンディションでした。いつものように、摺鉢山古墳から始まり、樹木の観察、東博外周路、旧水路を巡り、12時少し前に時の鐘前の大仏山に到着。大仏パゴダの管理人の方が、薬師如来像の扉を開けてくださいました。 時の鐘を聞いた後、昼食をとり出発、西崖を下って現存するタブの大木と、今年失われた大木の切り株を確認しました。不忍池畔では、桜木亭(レストラン)の解体工事が終了間近でした。池には鳥が少ないなか、カワウの体干しやカルガモ、負傷したキンクロハジロが見られました。2カ所で、スッポンを確認しました。また、今春東京都が植えた蓮の品種のほとんどは、生長していませんでした。

2014年7月の活動 
 裏高尾ハイキングより
7月13日(日)、連日から見れば幾分涼しい中、7名が参加。高尾駅から裏高尾日影沢まで、いつものように、小仏川に沿って路傍の花を見ながら歩きました。途中、日影バス停そばの木下沢合流点では、中央線の線路が上をまたぐ部分で、沢のトンネル出口から霧が吹き出し、ミストの涼を味わいました。 日影沢園地で昼食、12時をだいぶ過ぎていて、ぜひこの先を登りたいと言う声もありましたが、このペースでは尾根を越えて大垂水へ下るのは時間切れになるだろうと、引き返すことにしました。なお、火災で全焼した園地には、一回り小さい新しい事務所ができていました。帰りはカツラの植林内遊歩道を歩いたり、裏高尾バス停近くのコーヒー屋さんに入ったり、のんびり過ごしました。

しのばず自然観察会40周年事業について 不忍池の水鳥ガイド(絵解説)作成中の加藤(千)会員の体調がすぐれず、予定より遅れています。一方、この間に会員から、しのばず自然観察会の歴史をまとめてほしいと小川代表に要請がありました。会員一人一人にそれぞれの会の歴史があるのはもちろんです。それらを含めて、古い会報から会の発足時の考え方を拾ったり、上野公園の変遷、かかわった環境問題などを絡めた小史にしたいと思っています。できれば、元会員からの寄稿や助言も受けたいと思います。次回の通信から順次、草稿の一部をお届けしたいと思っています。ぜひ、この部分を知りたいとか、あのころはこんなことがあった、こんな思いでいたといった要望や記憶、あるいは写真などを送ってください。それをもとに原稿に肉付けをして、会員・会友の参加によるしのばず自然観察会40年史の作成を実現したいと思います。(小川潔)

しのばず自然観察会今後の予定    10月、11月は未定 どちらかは上野公園で。 12月21日(日)予定 不忍池水鳥個体数調査



しのばず自然観察会より 2014-06 2014.06.08

2014年7月の活動  裏高尾ハイキング
と き:7月13日(日) 雨天中止(自己判断で)
集 合:午前10時、JR/京王 高尾駅北口前 緑の旗を目印
持ち物 筆記用具、双眼鏡、弁当、飲み物、雨具、敷物 、山歩きできる服装と履物
参加費 200円  *解散は午後5時高尾山口駅の予定

7月の活動は、水と涼を求めて裏高尾・日影沢林道を訪ね、そこから一丁平へ登り、大垂水へ下るハイキングを計画しています(往きは徒歩、帰りは夕方に1本しかないバス利用の予定)。なお、雨天の予報が出た場合、参加希望者は前日の夕方か夜に小川までご連絡ください。この場合、連絡がない方は、自己責任でお願いします。  

2014年8月の活動  不忍池蓮見と自然観察
と き:8月10日(日) 雨天実施
集 合:午前9時30分、不忍池弁天堂脇藤棚下
持ち物 筆記用具、双眼鏡、弁当、飲み物、雨具、敷物 参加費 200円

今回は上野動物園に入ります。入園料600円。65歳以上の方は割引がありますので、年齢を証明できるものを持参してください。 8月の活動は、不忍池のハスの花見と、虫や鳥などの観察です。蓮池一周ののち、上野動物園に入り、北側の池のハスや昆虫などの観察後、旧水路跡の確認と各自お好みの動物ウォッチングをします。 なお、午後2時より、谷中の作業所で通信の発送作業と、会創立40周年事業の相談をしますので、参加できる方は時間を見計らって移動してください。 

 2014年5月の活動 上野公園・不忍池 下見調査より  

 久々に週末の好天が2週続いた5月18日、15名が参加しました。摺鉢山や噴水東の樹林地では、虫たちに習ってピンオークの樹液をなめて、甘いことを確認したり、クスやシイの花を見ました。
 寛永寺旧本坊表門は修復から1年たって、表面の塗料(漆か合成樹脂か?)のピカピカがほんの少し落ち着いたかなあという感じでした。東博沿いでは、南東角は常緑樹が伸びたのと工事資材置き場化で下草がほとんど消えていましたが、寛永寺子院の向かいあたりに、カントウタンポポらしい植物と、ヤセウツボが点在していました。勅額門向かいのヒノキバヤドリギは見やすくなりました。
  旧奏楽堂前で昼食中、マダラチョウのようにフワフワと飛ぶ白い大 きな蝶が現れました。午後に不忍池畔でも出会いましたが、どうも、 アカボシゴマダラの白化型のようです。地面や植物にとまると、胴体 が沈んでしまい、うまく写真が撮れませんでした。
  東照宮石段のオドリコソウの花はおおかた終わっていて、名残の 花が数輪見られただけでした。精養軒のタブの大木が切られ、また 1本、古代の名残が失われました。
 不忍池では、アオサギが魚を取るのが見られ、ゴイサギも、漁の ポーズを見せてくれました。今年もバン、カイツブリの繁殖は見ら れませんでした。ウミネコは、13羽以上がボート池にいて、ボートのお客さんの間を泳いだり、ボートの日よけ屋根の上にとまったりしていました。

 見られた花(実):アメリカフウロ、オニタビラコ、カタバミ、ムラサキカタバミ、ヤセウツボ、カントウタンポポ、雑種タンポポ、オドリコソウ、ユリノキ(植)、ヤマボウシ(植)、ハコベ、カラスノエンドウ、ヒルガオ、ノゲシ、キュウリグサ、ハルジオン、ウツギ、トキワツユクサ、キショウブ、ヤブニンジン
 見られた(声が聞かれた)鳥:キジバト、ハシブトガラス、スズメ、ムクドリ、オナガ、シジュウカラ、ウミネコ、アオサギ、ゴイサギ、カルガモ、キンクロハジロ(負傷)、カワウ
  チョウ・トンボ:コムラサキ、アカボシゴマダラ、スジグロチョウ、アゲハ、アオスジアゲハ、コシアキトンボ  その他:アカミミガメ、スッポン、コイ

しのばず自然観察会より 2014-05 2014.05.18

2014年6月の活動 
 上野公園・不忍池 自然と歴史的環境めぐり

と き:6月8日(日) 雨天実施 集 合:午前9時、JR上野駅公園口改札前(会員外参加者は9時30分) 持ち物 筆記用具、双眼鏡、弁当、飲み物、雨具、敷物
参加費 300円

6月の活動は恒例の環境週間(月間)行事、公開観察会「上野公園・不忍池自然と歴史的環境めぐり」です。会員外の方たちを誘って、都市の中の自然と、それをはぐくみ保存してきた歴史的環境を見直す契機にしましょう。会員は9時集合で準備します。

2014年4月の活動 谷中霊園散策より
  ソメイヨシノが散る中、4月の活動はぽかぽか陽気の谷中霊園を18名で訪ねました。目当ての一つ、スミレ類の花は、ひところに比べずいぶん減少しました。 墓地への除草剤散布の影響と推測されます。かつてもっとも目立ったコスミレにこの日は会えずじまい。それでも、ヒメスミレ、スミレ、タチツボスミレの花を 見つけてほっとしました。(写真はヒメスミレ)


  もう一つの目当てはニリンソウの花。JRの線路に面した崖の2カ所で満開一歩手前。一カ所は崖の土止め工事の折、霊園管理者の東京都と話し合って、ニリン ソウを残すために生えている一角は手を付けず、その周りをコンクリートで固めることと、工事中も生育地の上は桟橋を渡して工事の人や物資の踏圧がないよう 配慮しで保存した群落です。ここが存続しているので、もう一カ所の土止め工事が将来行われる時のモデルになります。ニリンソウという名前がありますが、こ の日はほとんどの株が一輪だけの開花で、二輪目はまだつぼみでした。
 最後にシロバナタンポポの花を見に行きました。白い花を見つけて、用意した 携帯顕微鏡で花粉の大きさが大小まちまちなのを確認しました。シロバナタンポポをはじめとして、染色体数の多いタンポポ類(倍数体と呼びます)は正常に受 精する卵細胞や花粉を作れず、受精をしないで卵細胞だけで種子に成長してしまいます。それで、花粉はいわば出来損ないで、大きさがばらばら、多くは受精能 力がないと考えられています。
 ところで、この日のシロバナタンポポを見て、花の形に変化があることに気づいた会員がいました。じつはこれは開花の日のずれによるものです。タ ンポポ類の花は小花と呼ばれる小さな花の集まりで、全体では平均して3日(3回)、開いたり閉じたりを繰り返します。初日は一番外側の小花が開くので、内 側の小花はまだつぼみで、芯のように見えます。2日目にやや内側の小花が開き、最後の日に一番内側の小花が開きます。

 その他、花が見られた主な植物:カラスノエンドウ(白花もありました)、ナズナ、キュウリグサ、ヒメオドリコソウ、カタバミ、ホトケノ ザ、ゲンノショウコ(あるいはタチフウロかオランダフウロ?)、ツメクサ、トキワハゼ、外来種らしいイヌガラシの仲間、ムラサキカタバミ、それ以外の園芸 品種のカタバミ、雑種タンポポ。
 野鳥:シジュウカラ、ヒヨドリ、スズメ、ムクドリ、オナガ、ハシブトガラス、キジバト。


しのばず自然観察会より 2014-04 2014.04.13

2014年5月の活動 
 上野公園・不忍池下見調査


と き:5月18日(日) 雨天実施
集 合:午前10時、JR上野駅公園口改札前
持ち物 筆記用具、双眼鏡、弁当、飲み物、雨具、敷物
参加費 調査なので無料

6月の公開観察会「上野公園・不忍池自然と歴史的環境めぐり」のコース下見です。同時に、私たちのフィールドである上野公園の再確認と、会員の勉強の機会です。公開観察会ではできない会員間の知識・体験交流と、じっくり自然を観察する場です。

2014年3月の活動 その1 上野公園散策より

3月の臨時活動として実施した上野公園の散策は3月16日に12名の参加で行われました。春めいた陽気の中をのんびり歩きました。不忍池では、冬場にほとんど見られなかったウミネコが9羽見られたほか、ハシビロガモ、キンクロハジロ、オナガガモ、カルガモ、雄のマガモ型アヒル、アオサギ、バン、オオバン、ユリカモメ、カワウ、メジロ、スズメ、ハシブトガラスがいました。


不忍池のアオサギ
蓮池畔に建てられ仮設物なのに常駐していた蓮見茶屋(冬季閉店)がいよいよ閉鎖になるので、3月下旬から4月上旬、無料休憩所として開放されるようです。また、お花見時期に備えてか、弁天堂前の橋に左側通行の大標識が掲げられ、転落防止のためか橋の手摺上に黄色の太いロープが張られました。

ユリカモメとウミネコ(右)
上野公園の入り口に当たる広小路口(旧袴腰あたり)では、オオカンザクラガが満開直前、ところどころに最近植えられたカワヅザクラは満開でした。彰義隊墓所周辺の舗装改修が完了し、水飲み台が移動新設になりました。ボンボリがつるされ、あちらこちらに仮設の分別ごみ捨て場が置かれ、花見の準備ができていました。

小松宮銅像の後ろにあるローソンヒノキは何とか生きています。主幹が枯れ、そこからの太い枝の先が生きていて、2つの葉層が見られました。上野の山部分では、スズメ、ハシブトガラス、ヒヨドリ、ムクドリ、シジュウカラが見られました。

      2014年3月の活動 その2 高尾山大平林道散策より

春めいた日が続き始めた30日、あいにくの低気圧発達で荒れ模様の天気予報のため、電車も高尾山もガラガラ。こんな日でもぜひ歩きたいという6名が参加。高尾山口駅前からバスで大垂水へ。雨対策の足ごしらえに不安がある人もいて、縦走路まで登るのはやめ、大平林道を半分歩いて大垂水に戻りバスで帰るコースに変更しました。

登山口で雨具をつけて山道に入ると、ヒサカキの花の匂い(福神漬けかラッキョウをイメージ)が漂い、10分ほどで林道に出でました。3月に降った雪が谷筋に残り、草花の花はほとんどがまだでした。咲き始めたエイザンスミレ、白い花と細かく切れ込んだ葉の特徴に、これなら私でも覚えられるという人もいました。ほかにタチツボスミレと、あと2種のスミレの花、ウラジロ(正月の鏡餅に添えるシダ)、樹木ではキブシやアブラチャンの花。これらは薄い黄緑の花で、春先でなかったら見向きもされないかも。フサザクラは咲き終わりのようで、茶色に退色していました。


高尾山のエイザンスミレ
森林ふれあい館の軒下で昼食、バスが通る国道20号線(甲州街道)はすぐでした。途中、沢沿いの水たまりで、カエルを見ました。なお、2日前に大平林道全コース下見に行きました。この日は好天で暖かく、ナガレタゴガエル?の声が続き、テングチョウ、ルリタテハ、ヒオドシチョウが舞って、ルンルン気分で歩きました。(小川)


お知らせ台東区の生涯学習課主催のラーニングスクエア講座で、しのばず自然観察会代表の小川潔が講師を務めます。16歳以上の区内在住、在勤、在学者対象で、6月15日(日)、29日(日)、7月6日(日)、12日(土)、20日(日)の連続講座「上野公園・不忍池の自然と環境」です(12日のみ上野公園、他は谷中小学校)。申込み方法や詳細は台東区の生涯学習課チラシかHPをご覧ください。なお、しのばず自然観察会関係者の方の受講希望者があれば、小川までご相談ください。    [4月の台東区報に募集要項が載っています]


しのばず自然観察会より 2014-03 2014.03.16

2014年3月の活動 再録 高尾山・大平林道〜山頂(予定)ハイク

と き:3月30日(日) 小雨実施
集 合:午前10時、京王線高尾山口駅前・改札を出て左手バス停(駐車場前バス停、緑の小旗を用意)10時14分発相模湖行のバスに乗車、大垂水下車、バスの便はこれだけ。駅でトイレの用足しも忘れずに!早めに来てください。コースは昨年11月の半分くらいですが、登りの標高差は200mほどです。メンバーによっては下山路が変わります。
持ち物 筆記用具、双眼鏡、弁当、飲み物、雨具、敷物
(飲食物は出発時に用意してください。途中、山頂まで売店はありません)
参加費 200円 ほかにバス代200円 帰りはリフトの場合470円
注 意:防寒にも留意!

2014年4月の活動 谷中霊園散策

と き:4月13日(日) 雨天実施 
集 合:午前10時、JR日暮里駅北口外・西側谷中方面に出てすぐ目の前の石段上
持ち物 筆記用具、双眼鏡、(弁当)、飲み物、雨具、敷物
参加費 200円  午後1時ころまでの予定 

葉桜や春遅咲きの樹木の花を見ながら谷中霊園をめぐります。東側崖沿いではニリンソウ
の花を見ます。ツマキチョウが飛んでいるかも。著名人や個性ある墓も見ながら、谷中の自然を確認しましょう。終了後、谷中の作業所で、通信の発送と今後の計画を立てますので、お弁当の用意を。しのばず自然観察会40周年事業の相談もします。

*会員の竹崎靖一さんが1月7日に亡くなられました(享年97歳)。しのばず自然観察会の母体になった「自然観察会」を1970年代後半から支え、各地の自然保護・自然観察会運動をネットワークする仕事にも貢献されました。2008年7月の圏央道反対裏高尾集会に参加され、ここに来るのは自分の責任と話されていました。

2014年 2月の活動 明治神宮内苑観察会 から

2月16日(日)、13名が参加して明治神宮内苑を巡りました。1920年(大正9年)に明治天
皇・昭憲皇太后を祀る神社としてつくられ、本多静六東大林学教授の設計で、100年後に東京の自然林に育つことを目指して常緑広葉樹を計画的に植え込んだ林は、100年を待たずにうっそうとした林に育ちました。この日は14日の雪が残り、内苑のシイやクスなどの枝が折れたり落ちたりしている中を、ゆっくり進みました。池はすっかり凍り付いて、カモ類もカワセミなど、水辺の鳥は全く見られません。それで陸の小鳥たちが観察対象になりました。キジバト、スズメ、ハシブトガラスのほか、シジュウカラ、ゴゲラ、ヤマガラ、コゲラ、ヒヨドリ、ムクドリ、ハクセキレイ、カシラダカ、ツグミ、メジロ。それにたびたび、ハイタカが飛びました。はじめ1羽、次に2羽。そのあとは同じ個体かもしれませんが1羽と2羽。ごく間近を飛んだことも。見上げると真っ青の空に真っ白な翼裏と腹、やや斜めから薄茶色の背中が見えました。隣の代々木公園の入り口でお弁当を食べ、公園を有志で歩きました。積雪とぬかるみのため、休む場所がないのがこの日の残念なところでした。長靴でない人には悪路でした。次の降雪時への教訓でした。


しのばず自然観察会より 2014-02 2014.02.16

2014年3月の活動 高尾山・大平林道〜山頂(予定)ハイク

と き:3月30日(日) 小雨実施
集 合:午前10時、京王線高尾山口駅前・改札を出て左手バス停(駐車場前バス停、緑の小旗を用意)
     10時14分発相模湖行のバスに乗車、大垂水下車、バスの便はこれだけ。
     トイレの用足しも忘れずに!早めに来てください。
    コースは昨年11月の半分くらいですが、登りの標高差は200mほどです。
持ち物 筆記用具、双眼鏡、弁当、飲み物、雨具、敷物
    (飲食物は出発時に用意してください。途中、山頂まで売店はありません)
参加費 200円 ほかにバス代200円 帰りはリフトの場合470円
               (ケーグルカーは設備調整のため運休中)
注 意:防寒にも留意

 2014年 1月の活動 上野公園不忍池野外観察会 から

1月12日(日)、13名が参加して上野公園・不忍池を巡りました。この冬最大の寒波とか、参加者が少なく、その代わりに会員外の参加者との一問一答の繰り返しで予定を超える時間をかけて不忍池・弁天堂まで歩きました。

明治10年の実測図を片手に、旧水路を追うようにコースをとりましたが、昨年の公園工事で、一部の地形が失われました。それでも、旧水路の遺構と「さくらぎばし」の石碑は健在でした。不忍池では、ところどころ、薄氷が張っていました。アシの根元で日向ぼっこのゴイサギや、足環をつけたユリカモメが見られました。

昨年末の個体数調査でカモの減少が顕著でしたが、この日はさらに減少したような印象でした。

例年のように、池の水のCOD(化学的酸素要求量)をパックテストを用いて簡易測定しました。弁天堂後ろの動物園池側(大きなコイが多数いる場所)が最高値の16PPM、弁天堂前蓮池側とボート池西南端が最小値で6PPMでした。また地下の京成上野駅からくみ上げている上野公園の地下水は3PPMでした。

しのばず自然観察会より臨時版 3月の活動(増会分) 3月16日(日)

上野公園散策(雨天実施)

集合 午前10時地下鉄千代田線湯島駅
    根津寄り改札口 参加費200円
    不忍池、上野公園の早春を散策。早咲きのサクラもあります。

午後1時ころまで。その後、谷中で通信の発送作業としのばず自然観察会創立40周年事業の相談をします。作業に協力いただける方は、お弁当の用意を。

 4月の活動予定日:13日谷中霊園を予定


しのばず自然観察会より 2014-01 2014.01.12

2014年2月の活動 明治神宮内苑(小雨実施)

と き:2月16日(日) 小雨実施
集 合:午前10時、JR代々木駅西口改札前(代々木ゼミナールに面した改札)
都営地下鉄大江戸線代々木駅からはA2出口そと) 緑の小旗あり
持ち物 筆記用具、双眼鏡、弁当、飲み物、雨具、敷物
    (弁当は出発時に用意してください。)
参加費 200円
注 意:防寒は十分に

  2月の観察会は、関東地方の自然林である常緑広葉樹林に100年先に到達することを目指して大正年間に造営され、百年を待たず自然が復活した明治神宮内苑を訪ねます。ここ数年、オシドリは見られなくなりましたが、オオタカが飛ぶ時もあります。カワセミが時々見られます。

 SOS高尾山前山の金毘羅山の危機 裁判への支援を!

 東京・高尾山の前山(高尾駅のホームの目の前)、通称金毘羅山に再び危機が。八王子市が緑地公園にするため土地買い取りを表明し、保全緑地に指定して地主に毎年数百万円の補助をしてきた山を、突然地主の矢野学園が関西の不動産屋三和土木に売脚、同不動産屋は開発を前提に保全緑地の解除を要求するとともに、山頂の金毘羅神社の明け渡し訴訟を起こしてきました。いま、谷中で行われている、三角路地のヒマラヤスギ訴訟と全く同じ構図です(ここも関西の不動産屋)。金毘羅山は、しのばず自然観察会代表の小川が東京都自然環境保全審議会委員をしていた1980年代、矢野学園による学校建設が審議会で問題となり(未買収の他人の土地を含めた開発計画)、その後、その土地の地主が買収に応じないため建設断念、八王子市は緑地として保全するため、買収を矢野学園に申し入れていました。不動産屋は八王子市に、買収価格の数倍の値段で買い取れと要求してきました。

金毘羅神社は平穏に活動を続け、参道も整備されてきました。矢野学園も異論を唱えたことはありませんでした。高尾山関係の地元自然保護団体はこぞって、この提訴を不当として神社存続と緑地保全に立ちあがりました。東京地裁立川支部あての要請書への署名のご協力をお願いします。本文・用紙はしのばず自然観察会のHPに掲げてあります。

2013年 12月の活動 不忍池水鳥調査 から

12月9日(日)、6名が参加して不忍池水鳥調査の下見・練習、22日(日)本番の調査を7名参加で行いました。
9日は、ゴイサギやアオサギが見られない期待はずれがあったり、蓮池がテラス工事で一部閉鎖され、鳥の姿も少なく、さびしい限りでした。

22日のカウントでは、カモの数は調査開始以来最低の昨年の数からさらに半減し、工事で人影が無い蓮池南部はもとより、給餌がある動物園池も減少しました。工事が池を目指してくる鳥たちを追い払ったかのようです。

カモ類の個体数(速報)

キンクロハジロ 104  オナガガモ 106  ホシハジロ 12 ヒドリガモ 4
マガモ 4       ハシビロガモ 13  カルガモ 2
カモ類総計 245羽



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