上野の杜から−しのばず自然観察会&彰義隊・上野公園


しのばず自然観察会のHPへようこそ!


 しのばず自然観察会は、都市の自然を考えることをテーマに、1975年に東京都心にある上野公園の彰義隊墓所(当時)を拠点に発足しました。上野公園・不忍池をメインフィールドとして、上野公園の自然と歴史的文化的環境を調べ、学び、継承・普及して、広義のまちづくりに寄与したいと思っています。
 コロナ禍以前には、月1回の定例会で、公園・緑地めぐりを主として、自然やまち歩きを楽しみながら、環境の重要性を学び、また上野公園・不忍池の保全のお手本になることを吸収して来ました。また、1月と6月には、多くの人々に上野公園・不忍池のよさや環境問題を伝えるための公開観察会を行って来ました。2016年秋から2020年1月まで、上野公園としのばず自然観察会の歴史を学ぶ上野しのばず学習会を、原則奇数月の最終土曜日に、上野のお山を学ぶ会と共催で行いました。
 コロナ禍を経て現在は、不忍池に絞って定点観察会を毎月行っています。定例の不忍池水鳥個体数調査は1981年より毎年12月下旬に続けています。


   

事務局 〒110‐0001 東京都台東区谷中3−1−9 小川潔方
年会費 2,000円 ほかに行事参加費  代表幹事:小川 潔
電話連絡先 03-3828-8775 (小川 FAXも可) 郵便振替 00100-8-84609 しのばず自然観察会

E-mail: uenoyanesen25atyahoo.co.jp(atを@に置き換えて発信してください)

トップ画面目次:当面の活動、2026年2月の活動予定2月8日、2025.12.21不忍池の水鳥個体数調査結果、2024.12.22不忍池の水鳥個体数調査結果、2023.03.02アカハジロの来訪、2022.06.12アカガシラサギの来訪、
「私たちの上野公園ー、しのばず自然観察会50年史」発刊!、谷中霊園のニリンソウ保護、ほか。
 

2026年2月11日更新

しのばず自然観察会
 ■
活動記録
 ■ニュースレター
 ■出版物
 ■事務局・入会案内
  ■
しのばず自然観察会50年史編集中!
 
■!上野のお山・不忍池の近況 附 谷中霊園
 ■
学習会資料「タンポポの生物多様性と生き残り戦略―外来種問題」ダイジェスト版
 

上野公園情報

自然保護情報(調整中)
谷中地区計画の概要と問題点・不安点を追加しました。2019.10.19

上野彰義隊
2025年5月15日に墓所にて第158回忌墓前法要が行なわれました。

上野彰義隊墓所墓守の歴史を史資料とともに 書籍化しました   
    2022.07

「上野彰義隊墓守の伝承」
表紙写真はこちら


正誤表はこちら


上野彰義隊墓所墓守代々の記(途中版)一部 書籍化のため、本稿を閉鎖しまた。

 このHPのトップページ及び上記各ページの記事・写真・図表等について、行事案内を除き、無断転載はお断りします。転載に関しては会までお問い合わせください。
お知らせ(新着)

 新型コロナウイルス感染防止のため、2020年3月から休止していた野外活動を
2020
月に
再開しました!
当面は会員プラスアルファーで、ゆっくり不忍池をめぐっています。
感染状況に応じて、お休みする月もあります。


当面の活動予定

 新型コロナウイルス感染拡大の状況のもと、2020年8月の活動を参考に、当分の間、
不忍池の定点観察を基本的活動に据えることになりました。

野外活動には不消化の6年が過ぎました。2025年こそ、
安心して公園や野山を歩きたいものです。
しのばず自然観察会の活動も、
少しづつ元に戻していきます。


2026年3月の活動 不忍池定点観察
3月15日(日) 午前10時 不忍池蓮池南西端 集合
(野外ステージ西側・天神下交差点寄り)
持ち物:筆記用具、双眼鏡、雨具、飲み物 防寒衣


解散は13時ころボート池畔テラスにて

参加費不要 非会員歓迎

    集合地の地図は、こちらをクリックすると見られます。


2月8日の定例観察会は、降雪のため、中止しました。

2月8日朝、事務局の小川が不忍池を見てきました。
降雪は集合時刻に予定した10時頃がもっとも激しく、傘や荷物にすぐ積もってしまいました。
その後、11時頃には勢いが弱くなりました。
ジョギングなどの人は結構いましたが、全体では人出は少なく、いつもと比べればとても静かでした。
したまちミュージアム前の園路脇に集まる常連さんも、この日は皆無、
一方、人目を気にしながら、こっそりスズメたちに餌をやる人がいました。
公園の大きなゴミ箱に積もった雪を、柄つきの塵取りのようなもので落としていく人がいました。
公園管理所の方でしょうか。
蓮刈りで集まったハスの「はちす」(花托)を大きな箱に入れてあり、
「どうぞお持ちください」という文が貼ってありました。「公園管理所も粋なことをする」という声も。

ここをクリックすると、当日の蓮池と弁天堂の写真が見られます。
手前は刈り取った枯蓮がそのままで白く積もった水面です。背後のハスとアシは残しています。



お待たせしました・・・
『私たちの上野公園―しのばず自然観察会50年史』
2025年12月15日に発刊!

目次はこちらをクリックしてください。
しのばず自然観察会事務局・規約の後に掲載

表紙写真はこの下をクリックしてください。
表紙(表面)  表紙(裏面)

書店からの注文取り寄せで買えます。
「私たちの上野公園ーしのばず自然観察会50年史」
しのばず自然観察会著(責任編集:小川潔)
出版社:地湧社(ぢゆうしゃ)
書店店頭価格:2000円(税別)
ISBN978-4-88503-839-6 C0030
公共図書館等での購入をリクエストしてください。


谷中霊園のニリンソウ保護に向けて
 ニリンソウは3〜4月の1か月半ほど地上に姿を現し、その後は地下茎で過ごす春植物です。花期も2週間くらいと限られます。谷中霊園内には、武蔵野台地の東端に残されたと推定されるニリンソウの群落があります。

 2007年に東京都東部公園緑地事務所による谷中霊園崖地斜面の地滑り防止工事に際して、 しのばず自然観察会と谷根千工房が緑地事務所と相談して、春にニリンソウの生育範囲を確認してマーキングし、秋にその部分を桟橋で覆い、重機と作業員がニリンソウを踏まないよう、地下には手を付けないという配慮をしてコンクリート枠設置と杭打ち工事を行い、ニリンソウを守りました。


 2024年1月14日に赤塚公園で、「赤塚公園ニリンソウを守る会」などによるニリンソウ保護活動をしのばず自然観察会の小川潔が見学してきました。毎年花が早い特異株は開花していました。そのほかの株はまだ葉の展開前で、作業する人は群落の中にも入れましたが、2月に入ると芽が伸び始めるので、立ち入れなくなります。開花前の手作業による除草は、開葉前はこの日が最後となりそうとのことです。

 谷中霊園のニリンソウ生育地の一つで、2023年にニリンソウを覆ってしまったコバンソウを除去するため、2024年3月16日(土)午前10時半〜12時に霊園管理所員の立ち合いのもと、しのばず自然観察会会員の手作業で除草作業を行いました。斜面地であり、ニリンソウが葉を展開中でもあるので、群落の中には踏み込めず、周りから手と柄付草刈り鋏で届く範囲の除草を行いました(全体の1/4弱の面積)。本格的な除草(抜き取り)は、ニリンソウの芽が動く前でコバンソウがタネから芽を伸ばす早春の時期に実施するのがよいようです。
 なお2024年4月6日の観察会で、除草後の生育地ではニンリンソウの葉が展開し、少ないながら蕾も見られました。また近くのもう一つの生育地(群落)では、花または蕾を持つシュート(花茎)が45本ほど数えられました。ただ、桜(ソメイヨシノ)と同様に、今年はここ数年に比べて開花時期が遅れているようです。

 2025年1月26日(日)に、6名の会員・家族で、ニリンソウ生育区画の部分的草刈りをしました。急斜面のため、霊園管理所から事故を起こさないように強い注意があり、崖に登らないで手の届く範囲に限り、霊園管理所員の立ち合いのもと、区画の1/5位の除草をしました。残りは管理所の方で近く、可能な範囲の低木を切除する、昨年は手をつけなかったが、今年はほかの区画と同様に初夏と秋に業者委託で草刈りを実施するとのお話をいただきました。

谷中霊園のニリンソウ 画像は以下をクリックすると見られます


@ニリンソウ開花の様子 A花のアップ


2025.12.21 不忍池水鳥個体数調査より

不忍池のカモ類は178羽で微減しています。
オナガガモ  57羽  キンクロハジロ  99羽 
カルガモ   12羽    ホシハジロ   9羽  
ヒドリガモ  1羽                   

カワウ    632羽   カイツブリ  3羽     
ダイサギ   5羽    コサギ    6羽     
アオサギ   6羽     ゴイサギ  1羽     
バン      1羽    オオバン  20羽     
ハクセキレイ 2羽     カワセミ   1羽     
ユリカモメ 172羽                   


2024.12.22 不忍池水鳥個体数調査より

不忍池のカモ類は201羽で微減しています。
詳細は、左端のリンクより、ニュースレター⇒2025ー01をご覧ください。



2023.12.24 不忍池水鳥個体数調査より

不忍池のカモ類は224羽で微増しています。
減少していたカワウは、2000年の個体数に戻りました。
詳細はこちらをクリックしてご覧ください。

経年変化は以下をクリックすると見られます。
1981年〜2023年
2007年〜2023年(縦軸目盛りを変えています)


2022.12.18 不忍池水鳥個体数調査より

不忍池のカモ類は190羽で減少は底打ちしています。カワセミ撮影者のレンズが並びました。撮影者がいるところにカワセミがいるということでしょうか。この日は4羽を確認しました。
詳細はこちらをクリックしてご覧ください。

2021年12月22日の調査結果はこちら



アカハジロ不忍池に来訪
     2023.03.02、03.08 確認

写真はここをクリックしてください 正面顔は横向き
写真はここをクリックしてください 翼を広げる
写真はここをクリックしてください 横向き全景

写真はいずれも2023年3月2日撮影。

キンクロハジロなどとともにボート池にいました。人間を怖れていない様子でした。しのばず自然観察会会員が不忍池で以前アカハジロを確認したのは1990年代末でした。3月3日には見つかりませんでしたが、8日には前週と同じ位置にいました。 その後は確認できていません。                      


アカガシラサギ(赤頭鷺)不忍池に来訪
        2022.06.12確認

写真はここをクリックしてください 横向き全景
写真はここをクリックしてください 後ろ向き翼を広げる
ハスの葉の上に立っていました。
その後、ハスの葉陰に入って見えなくなりました。
ハスの開花を確認しました。2022.06.12



 台東区における新型コロナウイルス感染等のデータ
 
台東区発表のデータと、それに基づく週間陽性率等を独自にグラフ化しました。感染状況は2021年秋に改善していきましたが、年末から陽性率が上昇に転じ、1月半ばには、あのオリンピック騒ぎがあった2021年夏の値に匹敵するようになりました。

2021年2月15日〜2022年.10月02日の間の状況は・・・
詳しくはこちらをご覧ください。

2022年秋になって全国的な感染者数の増加が報道されていますが、10月3日以降のデータはありません。台東区のホームページから当該データ掲載ページが削除されたためです。
 

過去の不忍池 定例活動中止の間、不忍池の状況をお伝えします。
  こちらをクリックしてご覧ください。 左欄外上部にあるニュースレターもクリックしてご覧ください。



2020年冬の不忍池
    2020年11月に カンムリカイツブリが来ました

  写真はここをクリックすると見られます(その1)。  (その2) 2020.11.11撮影

2021年の不忍池
 2021年2月前半にもカワセミが見られています。
 2021年3月24日に、蓮池でオカヨシガモのオス2羽が見られました。そのうちの1羽は、陸に上がって採餌していました。バンも陸に上がって採餌していました。
 2021年4月7日に、蓮池をヨシガモのオスが1羽泳いでいました。この日は昨年のヨシガモハンター(撮影者)には会えませんでした。アオサギは6羽確認。

           昨季2019年-2020年)の不忍池
新型コロナウイルス感染防止のため、しのばず自然観察会の野外活動と学習会を停止しています。この間の上野公園・不忍池の情報を発信しています。
2020年4月以降の情報は、別項「上野のお山の近況」、「不忍池の近況」をご覧ください。

2020年3月25日 暖冬のせいか桜の花も見ごろになってきましたが、コロナウイルス感染拡大防止のため。今年は宴会禁止になっています。アメ横の人出も上野の山の人出も少なめで、前の人との距離を2m以上とっても歩けます。ところが、この日のボート池はボートがいっぱい。外出自粛のせいで、他人との距離が確保できる水上のボートに人々がストレス解消の場を求めたのでしょうか、おかげで、オカヨシガモなどは見つからず、ボートが入れない北側(動物園寄り)の部分にもカモの数は少なめです。

2020年3月6日 ボート利用者が少ないせいか、ボート池でオカヨシガモが25羽前後見られました。ヨシガモは1ペアー。スズガモにはその後、会えません。
2020年3月13日 暖かい陽気でボート利用が増えました。ヨシガモは蓮池の枯蓮の茂みの中にいます。枯蓮の刈り取り跡の水面にハシビロガモが出てきて目立ちます。

2020年2月28日、ヨシガモ2ペアーと雄1羽は蓮池南端付近に移っていました。ボート客が少ないせいか、ボート池にはオカヨシガモが24羽以上いました。  

2020年2月19日 ボート池でスズガモのオス1羽を確認しました。ヨシガモやオカヨシガモがそばでペアーをつくっているのに、岸近くに1羽だけでいて寂しそうに見えました。
      スズガモ雄の写真はこちら。

2020年2月末まで、ボート池のボート営業が水曜日に休業します。ヨシガモ観察には2月12日、19日、26日がおすすめです。

2020年1月末より、東京都による蓮池の枯れ蓮(水上部分)の刈取りが始まり、2月19日現在、ほぼ終了しました。

2019年12月22日 個体数調査結果
カモ類の個体数は255羽で、長期減少が下げ止まりとなりました。
 詳細データはこちらからご覧ください。ボート営業前の早朝にはヨシガモ、オカヨシガモがボート池にいます。 ◎1967年からの変遷はこちら

2019年12月 ヨシガモとオカヨシガモが飛来
12月第1週より、オカヨシガモ、次いでヨシガモが飛来し、滞在しています。
12月14日現在、ボート池にオカヨシガモ5以上、ヨシガモ雄2、雌2が見られています。ボートが近付くと、動物園池方面に飛び去りことがありますが、また戻ってきます。この2種は、近づいていることもありますが、、キンクロハジロの群れとは別行動をしています。
12月の写真はこちら。オカヨシガモ雄 オカヨシガモ雌 ヨシガモ雄 ヨシガモ雌
 


以下参考 昨シーズン(2019年)のヨシガモほか
ヨシガモのペアー来訪:1月23日、25日、30日にボート池の岸に上がってきました。26日以降は一時見えませんでしたが、2月、3月と断続的に見られました。ヨシガモの来訪は昨季が2月、一昨季が4月でしたので、季節的には早まっています。岸辺や陸上にいるので、これまで来ていた個体の可能性も考えられます。蓮池の枯れ蓮刈りが始まったせいか、今年もボート池で見られます。 写真はこちら(オス)、 (メス)。 
 なお、4月3日には、花見で大混雑の岸辺を尻目に、蓮池で餌をとるペアーが確認できました。3月までの個体と同じかはわかりません。

カイツブリが蓮池で繁殖しました。5月末現在、少なくとも2家族、あるいは3家族かも。

6月19日に開花2日目と見られるハスの花を確認しました。
 
ミニガイド不忍池の水鳥 発行しました

 かねてよりの懸案だったしのばず自然観察会40周年記念 不忍池の水鳥ミニ絵ガイド が2016年末に発行されました。会員、資料交換団体には早々にお送りしました。2017-18年冬シーズンに活用してください。
 このガイドは、水彩画を加藤千鶴子会員が描き、これまで不忍池で見られた水鳥を紹介するアーカイブとなっています。残念ながら、在庫切れになりました。
 

  

これは写真

上野公園の樹が切られていました! 市民の声にその後は計画変更!

 動物園西園横の並木や移植保存していたタブの大木、弁天門前のクスの大木に続いて、動物園正門前の木々が除去され・・・ JR上野駅公園口前の木々は、市民の声が上がって、とりあえず、1本を除いて撤去は延期になりました。が、・・・
 これに追い打ちをかけて、2020年には来園者3000万人とも4000万人とも言われる目標を掲げて、国を挙げての上野公園開発計画が動き出そうとしています。今でさえ過剰利用で上野公園は人、人、人。イベントセールスの場と化しています。止めるのはあなたと私、市民の声と力しかありません。・・・コロナが一時的にこれを止めたのは皮肉ですね。
 結局、伐採は1本に縮小し、移植数本、あとはもとのまま駅前に残すことになり、今も緑陰を提供し続けています。それにしても、工夫すれば樹木を残すことができることがはっきりしました。日本の各地で、市民に親しまれてきた樹木の伐採が問題になっています。行政のメンツにこだわって再考しないのはいかがなものでしょうか。東京都の英断事例を全国に広げていきたいものです。

上野公園への私たちの願い

 上野のお山と不忍池一帯は、江戸時代から寛永寺の敷地となり、宗教の聖地として、また花見、月見、雪見と人々に親しまれてきました。明治維新(慶応4年・1868年)の上野戦争により、寛永寺の伽藍の多くが消失しましたが、翌明治2年には花見シーズンに先立ち東京市民に開放され、明治6年には日本の公園制度発祥の地の一つとして公園になりました。これには、病院建設地になっていた上野のお山の視察に招かれたオランダ人軍医ボードウィンによる、素晴らしい自然景観を残すため病院建設はやめて公園にしてはどうかという提言や、東京府知事になった大久保一翁の、江戸の名残を伝えたいという配慮が貢献しました。

 明治時代には、不忍池の周りが政府高官の競馬場になったことがありますが、上野公園を管理していた博物局はこれに反対し、人々の「風月の権」を主張しました。お役所が率先して、日本で初めて環境権を唱えたのです。

 以来、関東大震災、第二次世界大戦の戦火に見舞われたにもかかわらず、上野のお山には清水堂、上野東照宮などに代表される歴史的建築が残り、また公園地は被災者を受け入れてきました。戦後も上野公園は東京都民の憩いの場所として引き続き維持され、都市公園法施行による神社仏閣や国立施設の公園からの分離や文化施設の拡充ののち、東京都は建築規制を厳守して上野公園の空間を保存してきました。

 第二次世界大戦直後、不忍池が野球場にされようとしたときは、地域の商店主や上野の文化施設関係者、文化人らが中心となってこれを止め、水辺空間を守りました。25年ほど前には、不忍池に地下駐車場建設の話が起こりましたが、地域住民、芸術家をはじめとする広範な都民・市民の保護運動により池は守られました。

 上野のお山の寺院・墓地も、改変しない場所であったため、江戸を伝える草花や野鳥が集まる場所をよく残してきました。寛永寺の本坊跡に建てられた東京国立博物館は、敷地内に江戸を伝える前庭と裏庭を残し、数十年前まで苗圃を持ち園庭維持にあたってきました。しかし、最近では文化施設の新築・増築のため、これらの空間が次々と失われつつあります。

 心が落ち着く、安心感があるとして多くの人から好まれているのが神社仏閣の境内や公園の樹林地・池畔です。自動車や人混みから離れた静けさ、木立に囲まれた自然性、歴史を感じさせるものが備わり、ほっとする空間あることが上野公園のアメニティであり、これは喧噪の東京砂漠とは対極にあるという研究成果も出されています。上野公園を訪れる人は、昔ながらの道すじや木立ち、建物、人々の営みを見て安心します。世代を超えた共通した風景や空間があることこそ上野公園の特徴です。

 国際連合の賢人会議(ブルントラント委員会)は1980年代に「われら共有の未来 Our Common Future」と呼ばれる宣言を発表し、私たちの世代が享受している環境からの恩恵と同じものを未来世代が享受できるような環境の使い方をする責務があると訴えました。これは1992年にリオで開かれた国連「環境・開発会議」で持続可能な開発(発展)という主要議題となり、21世紀のキーワードとなりました。次の世代に上野公園の自然と歴史的空間を伝えていくことは、私たちができる持続可能な公園づくりの柱だと考えます。

2015年1月 しのばず自然観察会創立40周年に当たって 代表幹事 小川潔

上野公園の開発計画再燃! 2014年

自然と歴史環境、憩いのアメニティ空間の危機2015〜
  詳しくはこちら


過去の活動記録はこちら

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